「あ、飛鳥さん。今日もよろしく~」

楽しげな様子の零都に、飛鳥はムッとした。

「…バカにしてますよね?」

飛鳥は、ギロッと零都を睨む。

「怖い顔しない。っていうか、バカにしてないし」

早速、車に乗り込んで港へと向かう。

港に着くと、二人に緊張感が漂った。

「…神田さん。神田さんは、この前みたいに劉斗君を。私、一人で行かせてください」

飛鳥は、零都を真剣な顔で見つめる。

「一人じゃ危険だ。飛鳥さんは、ただの人間だぞ?」

零都が、飛鳥に少し厳しい表情をする。

「…でも、神田さんがいたら逆に危険かも。私の様な、ただの人間の方が…」

「…」

零都は、口元に手を当てた。