「別に落ち込んじゃぁせんけんど、ちくと、親の事思ぉちょりました
生きているうちに喜ばせられたら良かったと」




「長次郎、家ももう両親はおらん
両親どころかわしは脱藩者じゃき、もう家族には会えんがじゃ
じゃがな、いっつも家族の事を考えちゅうきっと家族も天国いる父上も母上も見てくださってる

きっと長次郎の両親も喜んでいるじゃろう

それでも寂しくなる時わしは乙女姉ぇやんに手紙を書いちゅう」