柚子は全く知らないだろう…
悠斗は柚子を突き放してからも気にかけていた
部での様子
居残り練習など柚子に気づかれぬように
ひそかに見ていた
柚子の苦悩する姿…
自分が突き放したのだからと何もできず
ただ見ているだけだった…
だが気になっていた
ずっと
居残り練習の帰りが遅いときは帰るのを見届けていた
あの日、助けてくれたのは偶然なんかではなかった…
いつものように柚子を見ていた
すると目に車が迫っているのに全く気づいていない柚子が入ってきた
悠斗の体は自然と柚子の方へ動いた
そして柚子を助けることができた
悠斗は安堵感でいっぱいだった…

