そして、いよいよこの時がやってきた。 いつもより女の子らしく…… カツラもかぶって あの人との待ち合わせ場所へと、足を急がせる。 待ち合わせ場所には、もうその人の姿が見えて声をかける。 「裕也!」 「おぅ!美里♪久しぶりだな~、急に呼び出してどうしたん?」 うちは昨日、裕也をデートに誘った。一時の別れを告げるために…… けれど、そんなことも知らない裕也はいつもの笑顔を浮かべてる。 なんでだろう? この笑顔を見ると、胸が苦しい。