ちよこれいと!



てか、男の子ってどんな好みしてんの!?
大体女子だし、男の子のことなんてわかんねぇ――。
とりあえず、てきとーなこと言っておけばいいか。


「えっと…やさしくて料理が上手い子?」


ナイス自分!
必死のアドリブだが、普通だ。
クラスの男子が言ってたこと真似ただけだけど。今では感謝!あのとき、自分の好み誰も聞いてないのに勝手に叫んでいてくれてありがとう♪


〔俺の好み知りたい?それは、実は…優しくて料理が上手い子!〕

とか、教室の真ん中で叫んでた。誰も聞いてないのに。
うち……じゃなかった。
俺の事チラチラ見ながら言ってきたのがうざかったけど。


そして、姫野ちゃんの反応は……っと……


「そーなあんだ!ふ―ん……。」

姫野ちゃんは少し考えてたみたいだけどまた天使の笑顔に戻り、


「ありがとっ!それじゃ、まだ仕事あるんだ。バイバイ♪」

「あ……うん。バイバイ。」


あいまいに返事をしながら、姫野ちゃんの背中に手を振った。