5月――

俺たちが部活に入部してから約1ヶ月が過ぎた。

「今日も良い天気だね―♪」
今の時刻は7:00。
この時期なら丁度星が見え始める時間だ。

「でも来週から雨が続くらしいぜ?そしてテスト週間↓↓」
麻理の隣で朱兵が項垂れている。

「朱兵は馬鹿だからね―…」

「麻理もだろ?」
麻理の隣に座った鈴将が呟いた。

「は?鈴将に言われたくないし!!昔から馬鹿なのは鈴将じゃんっ!」

「…昔からって生まれつき馬鹿みたいな言い方すんなっ!!」
「あれ―?誰だっけ―?テストの点が悪くて人に泣く泣くノート見せてもらってたのは?」

「くっ………馬鹿麻理っ!!!」
言い返せなくなった鈴将は捨て台詞を言った。

「おいおい、喧嘩すんなよ―!仲良くいこうぜ?」
朱兵が間に入った。

「馬鹿は首突っ込まないで!!」
麻理からの暴言。

「朱兵に言われたくない」
鈴将の冷たい言葉。


…………………。

「伊織―!!!麻理と鈴将が酷いよ―!」
半泣きの朱兵。

「どんまい!朱兵!wwww」大爆笑の優斗。

「ままま、麻理?れれ、鈴将?お、落ち着こ?」
あたふたしながら伊織が仲裁に入る。

でも子供のような2人の喧嘩は収まらない。

「うるっさい!!!!!」
その場を静めたのは妃樺里。

「麻理も、鈴将もうるっさい!どっちが馬鹿かなんか次のテストで争えば良いじゃん!それと伊織に謝りなっ!2人の争いが静まらなくて泣いてんじゃん!」
一気にまくし立てた妃樺里。

「「ご、ごめんなさい………」」
2人同時に謝った。


良くこんな事が行われている。

「利駒――!勉強教えて―!」麻理が走ってくる。

うわ…来た………

麻理の後ろから。

「俺が先だ―!」
必死な顔の鈴将。