美希がマリモ人形を買った秋祭りから、その日はちょうど10年経っていた。

いつものように2人は寝ている。

優希は静かに寝息を立てて。

美希は大きくいびきを立てて。

その時。

2人が寝ついたその時を見計らったようだった。

『ヤットボクも10歳ダ!!!!
 コンナ人形役シテルノハモウゴメンダカラナ』

何か、幼稚でかすれた声が聞こえた。

すると寝ている2人の額がうすく光を発した。




いつものように2人は寝ている。

優希は大きくいびきを立てて。

美希は静かに寝息を立てて。