トモダチとコイビトの間



最近、智子がいらいらしてるのは
気づいてた。

たぶん愛莉も知ってる。


智子はやっぱり、
不安なんだろうな。


「ねぇ、愛莉」

「なに?」

愛莉の返答は
ちょっと威圧感がある。

愛莉は愛莉なりに
智子を心配してるんだ…


そうだよね

だって、2人は
よく似てるもん


「愛莉は最近どうなの?」

「え?」

「今の恋愛」


あぁ、と顔を上げた愛莉は
少し暗い声で

まぁ、うまくいかない時もある

とだけ言って
前を向いた。


不安になって、
声をかけようとしたら
タイミングよく
一限目のチャイムが鳴る。


高3の夏、

なにかが起こる。


あたしらには

なにかが起こる。


そう感じて
背中に一筋、冷たい汗が流れた。