君が見た空

練習が終わり
家へ帰る最中
カノジョとの数分間を馳せていた。


ふと肝心な事を
思い出した



自分の名前も名乗らず
カノジョの名前も
聞くのを忘れていた事に。




うだる様な
暑い日が続くなか
あの子に会えない日が
1日また1日と増えた。



久しぶりの雨が降った日
あの子が…現れた!


紫陽花の上を
のろのろと歩く
カタツムリをカメラ越しに覗いていた。



声を掛けようか
掛けまいか悩んでいると




振り向いた




グッと涙を堪える様な顔をして。。。