あたしは杉崎桃花。
高校1年生。
あたしには好きな人がいる。
サッカー部の斎藤大樹先輩だ。
あたしよりひとつ年上。
先輩と初めて出会ったのはあの日。
朝、あたしは、学級代表の代わりに先生に仕事を頼まれていた。
その日の授業で使う資料を一部一部ホッチキスで綴じてほしいと言われて渡されたのは大量のプリント。
あたしはとりあえず教室まで持って行こうと思った。
しかし、途中に廊下で躓いて転んでしまった。
もちろんプリントは散らばる。
「あ…やっちゃった…」
あたしは急いで拾い集めていた。
そんな時、
「あーあ…派手にばらまいちゃって…」
と、何処からか声が聞こえた。
ゆっくりと顔を上げるとそこにいたのは見知らぬ男の人。
あたしより数十センチぐらい高い身長。
ガッシリしてる体。
顔はまぁまぁ。
多分イケメンの部類に入るだろう…。
制服のネクタイの色は青。
この学校では学年ごとにネクタイの色が違い、1年生は赤。2年生は青。3年生は緑。
だからこの人は2年生か。
「俺、手伝うよ」
先輩はそう言って一緒にプリントを拾い集めてくれた。
有り難い。
2人掛かりになったから意外とすぐに終わった。
「あの…ありがとうございました」
あたしがそう言うと、
「これ、何処まで運ぶの?」
と先輩に尋ねられた。
「1ーA…です」
「ん。じゃあ行くか」
「へっ?」
えっ…なっ…何でそうなるの?
「違うの?」
「いえ…違くないですけど…その…先輩が迷惑でしょうし…」
「全然そんなことないよ♪」
「でも…さすがに全部は…」
「俺は男だからへーき」
「でも…本当に…平気なんで!!」
素直にお願いできないのは何でだろう…。
でも…本当に先輩に悪いし…。
「ったく…君も強情だね…ほら、これで満足でしょ?」
高校1年生。
あたしには好きな人がいる。
サッカー部の斎藤大樹先輩だ。
あたしよりひとつ年上。
先輩と初めて出会ったのはあの日。
朝、あたしは、学級代表の代わりに先生に仕事を頼まれていた。
その日の授業で使う資料を一部一部ホッチキスで綴じてほしいと言われて渡されたのは大量のプリント。
あたしはとりあえず教室まで持って行こうと思った。
しかし、途中に廊下で躓いて転んでしまった。
もちろんプリントは散らばる。
「あ…やっちゃった…」
あたしは急いで拾い集めていた。
そんな時、
「あーあ…派手にばらまいちゃって…」
と、何処からか声が聞こえた。
ゆっくりと顔を上げるとそこにいたのは見知らぬ男の人。
あたしより数十センチぐらい高い身長。
ガッシリしてる体。
顔はまぁまぁ。
多分イケメンの部類に入るだろう…。
制服のネクタイの色は青。
この学校では学年ごとにネクタイの色が違い、1年生は赤。2年生は青。3年生は緑。
だからこの人は2年生か。
「俺、手伝うよ」
先輩はそう言って一緒にプリントを拾い集めてくれた。
有り難い。
2人掛かりになったから意外とすぐに終わった。
「あの…ありがとうございました」
あたしがそう言うと、
「これ、何処まで運ぶの?」
と先輩に尋ねられた。
「1ーA…です」
「ん。じゃあ行くか」
「へっ?」
えっ…なっ…何でそうなるの?
「違うの?」
「いえ…違くないですけど…その…先輩が迷惑でしょうし…」
「全然そんなことないよ♪」
「でも…さすがに全部は…」
「俺は男だからへーき」
「でも…本当に…平気なんで!!」
素直にお願いできないのは何でだろう…。
でも…本当に先輩に悪いし…。
「ったく…君も強情だね…ほら、これで満足でしょ?」