幸せ。

「………っ」

史哉は、目を大きく開いて、私をぎゅーと抱き締めた。

「……なんか、辛いことがあったのか?」

辛すぎてわからない。

こんな紗世と知っても、愛してくれる。

ーあなたが、愛しい。