俺は黙ったまま、チャラ男の話しを聞いていた。
「俺、ずっとおまえがうらやましかった」
「はぁ?!」
「好きな女と両想いになれて、付き合えてさ」
「おまえに、そんなこと言われても嬉しくないんだけど」
俺は言った。
「おまえ、俺のこと覚えてる?一年の時、同じクラスだったんだけど」
チャラ男は、自分を指差した。
「同じクラス?マジ?」
俺は驚いていた。
「やっぱ、覚えてなかったんだな。まぁ、坂田とは話したことなかったしな」
「ごめん」
俺は謝った。
「俺、朽木雅人(クチキマサト)。覚えとけよ」
雅人は言った。
「はぁ」




なんで、チャラ男じゃなかった、雅人と友達になってんだよ





「椎夏とより戻すきねぇーの」
雅人は言った。
「好きなんだろ?」
雅人は笑った。俺は黙った。
「まぁ、頑張れ」
雅人は、俺の肩に手を置き言った。
そして、屋上から出ていった。





椎夏、まだ俺のこと好きでいてくれてんの?





俺の所に、もう一度戻ってきてくれるか?