その日、何とか部活を終えた私は、ボーッとして体育館を出た。部活をしている最中は、勇太の世話係に復帰した事もあって、緊張でシャキッとしていたが、終わると無理していたツケが一気に来た。
―勇太が言ったとおり、本当は寝込むくらい落ち込んでいたのだ。―
(部のみんなは気をつかって無理させないようにしてくれたけど、考えていた以上に麗の事はショックだったみたい)
今にも道ばたに座り込んでしまいそうなほど疲れているのを感じ思う。なんとか歩けたのは、部のみんなにこれ以上心配をかけたくないと言う気持ちでだった。
(自転車、こいで帰れるかな?途中で体力が切れて気を失ったりしないかな?)
同じ2年生の女子と正面玄関へ向かいながら心の中で弱音を吐く。
(でも、こんな風に弱音を吐いていたら、勇太君を守れない。しっかりしなきゃ!)
一人、こっそりとテンションを下げたり上げたりした。誰にも迷惑かけたくなかったから。
するとふいに、玄関の外で同級生のバドミントン部員と談笑する勇太を発見し、ドキッとした。勇太を見た瞬間、慰めてもらった時のシーンが頭の中をよぎり恥ずかしくなった。
(勢いとはいえ、ずいぶん大胆な行動をしたなぁ…冷静になた今じゃ、絶対できないよ)
あまりにも恥ずかしくて顔から火が出そうになった。目をそらしても収まらず、部活用のシューズから外靴に履き替えると、勇太と目を合わせないよう注意しながら帰ることにした。こちらも部活の最中は気を張っていたので問題なかったが、リラックスした瞬間、いつもの私に戻ってしまった。
「村瀬さん、今帰るの?」
「えっ?」
しかし当然と言えば当然だが、捕まってしまった。
(目の前を通るんだから、無理か…)
「村瀬さん?」
「あっ、うん。今帰るの」
―勇太が言ったとおり、本当は寝込むくらい落ち込んでいたのだ。―
(部のみんなは気をつかって無理させないようにしてくれたけど、考えていた以上に麗の事はショックだったみたい)
今にも道ばたに座り込んでしまいそうなほど疲れているのを感じ思う。なんとか歩けたのは、部のみんなにこれ以上心配をかけたくないと言う気持ちでだった。
(自転車、こいで帰れるかな?途中で体力が切れて気を失ったりしないかな?)
同じ2年生の女子と正面玄関へ向かいながら心の中で弱音を吐く。
(でも、こんな風に弱音を吐いていたら、勇太君を守れない。しっかりしなきゃ!)
一人、こっそりとテンションを下げたり上げたりした。誰にも迷惑かけたくなかったから。
するとふいに、玄関の外で同級生のバドミントン部員と談笑する勇太を発見し、ドキッとした。勇太を見た瞬間、慰めてもらった時のシーンが頭の中をよぎり恥ずかしくなった。
(勢いとはいえ、ずいぶん大胆な行動をしたなぁ…冷静になた今じゃ、絶対できないよ)
あまりにも恥ずかしくて顔から火が出そうになった。目をそらしても収まらず、部活用のシューズから外靴に履き替えると、勇太と目を合わせないよう注意しながら帰ることにした。こちらも部活の最中は気を張っていたので問題なかったが、リラックスした瞬間、いつもの私に戻ってしまった。
「村瀬さん、今帰るの?」
「えっ?」
しかし当然と言えば当然だが、捕まってしまった。
(目の前を通るんだから、無理か…)
「村瀬さん?」
「あっ、うん。今帰るの」


