練習が終わり、部員や女子生徒達もすぐに帰って行った。


私は後片付けをして、最後にカラーコーンを返しに体育館倉庫へと向かった。


そこで名前を呼ばれた。


「ねぇ、小野寺さん。」


振り返ると水族館であった4人の先輩がいた。


「はい。」


「あなた晃君のことが好きなの?」


「え?」


「でもただの幼馴染なんでしょ。晃君の隣で彼女面するのやめてよね。」


「彼女面なんてしてません…。」


だんだんと声が小さくなっていくのがわかった。


「あなた全く相手にされてないじゃない。いい加減諦めたら?」


「……。」


本当のことに何も言えなくなってしまった。


「違いますよ。」


「え?」


突然晃が現れたことに少し焦る先輩達。