部活は7:30からだけど、その前にコートのラインを引いたりボールを出したり、その他色々やらなくてはならないから大変だ。


「朝練の準備、始めようかな。」


「さくらちゃん、俺も手伝うよ。」


うわ!西岡先輩。
今の独り言聞かれた……


知らない間に西岡先輩は私の後ろに立って、急に声を掛けられた私はかなりビックリした。


「え、あ。ありがとうございます。」


「部活の準備とか大変だよね?」


「いいえ、それがマネージャーの仕事ですから。結構楽しんでやってますし。」


2人でサッカーボールを磨き始めた。



「そういえば先輩、今日なんで早いんですか?」


「……うん。ちょっと…さくらちゃんに話があって。」


「話?」


「そう。……実は「はよございまーす。」」


ビクッ

この声を聞いて自然と身体に力が入る。


…………晃だ。


「ごめんさくらちゃん、話はまた今度ね。」


「……はい。」


そう言って先輩は晃の方へ歩いていってしまった。




先輩の話ってなんだったんだろう。


そんなことより晃…………。

絶対普通になんて話せない……。