「さくらぁ~!」


「…………。」


「ちょっと、さくらってば~。」


「あれ、由紀ちゃん。授業は?」


私の友達由紀ちゃん。
しっかり者でとっても頼りになる。


「あれ、由紀ちゃん。授業は?じゃないわよ。もうとっくに終わってるわよ。それより次体育。早く行くよ。」


「はぁーい。」


体操服を持って席を立とうとしたとき一瞬眩暈がした。


あれ、おかしいな……。


なんとなく体も熱い気がする。


「さくら、どうかした?」


「ううん。なんでもない。早く行こ。」