ルミナの鬼姫と龍神の黒狼

そして、過去に関することだな。僕が離れて行くかも知れないという恐怖があるんだな。
ふふっ 翡翠の闇


「ふっ 大丈夫だよ。それに翡翠は翡翠だろ?龍神にも好きでいるんだろ?」

「うん・・・・・・」

「ならそれでいいんじゃないの?自分の好きなことをやってるだけでしょ?龍神が翡翠と紅楼の“居場所”なんだから」

僕がそうであったように、翡翠と紅楼も不安だったんだな。翡翠と話しているときも紅楼は僕を悲しそうに見ていたからな。

「うわ~ん 千尋ありがとぉ~」

「ふふっ 泣き顔も可愛いね。でもその笑顔もとっても輝いてるよ。紅楼も泣きたかったら泣いた方がいいよ」

「うっ・・・グスッ・・・・千尋、ありがとなニコ」

「どういたしまして。紅楼も笑顔カッコイイよ」

「ははっ そりゃどうも」

「ねぇねぇ 屋上着いたよぉ~」

結構早かったな。 それにしてもなんでドアがこんなにも綺麗なんだ?

「んじゃ行くよ~」

「千尋、無愛想なのがいるけど気にすんなよ!」

「分かった」

無愛想か・・・・・あそこにも居たからきっと大丈夫だな。