「うるさい!!」

普段大人しい零が取り乱した。

次の瞬間だった。

「キキキキキキ―ドン!!」

零は希望の方をゆっくりと振り返る、零の頭の中では一体何が起きたか直ぐに理解できた。

だが、固くなに現実を受け入れられない自分がいた。            
目の前には大破した車と希望がいた。

零は恐る恐る希望に近づいて、希望を抱き抱えた。

抱き抱えた希望はもう、希望のいつもの姿ではなかった。

路面が凍りついて、コントロールを失った車が交差点に突っ込んだのである。

零はこれは悪い夢何だと自分に言い聞かせ、この世の不条理さを憎んだ。

雨はいつの間にか、粉雪に変わり地面を白く染めた。            
それはまるで天使が舞い降りたように…