チチチ…

気づけば時刻は11時

今日は日曜日なので学校は休み。

私はとくにすることがなくまたゴロッとベッドに寝転んだ。

「勝いないと暇だなあ。あー!!!暇暇暇ー!!!」

今更だけど、勝とは亡くなった私の彼氏。

優しくかっこよく金持ちな彼氏。

その物が今消えた。

今まで道具としてた彼氏が消えた。

金も貰えなくなった。

性欲の行き場も失った。

これから学校行くときバック持ってくれる物がいない。

話相手もいない。

私は何もかもを失った。

そんなことを考えながら
ボーっとしてた時、携帯の着信音が部屋に響き渡った。

《プルルルルルル》

「ガチャッ…はい」

私はだるだるしく電話にでた。

「あー。勝の彼女ね?名前なんだっけ…」

「あかり」

「そうそう。あかり。あんた今暇?」

ぞっとした。

恨み、憎しみ、怒り、悲しみが混ざった声。電話の向こうが誰かなんて分からない。

ただ、人は怖い。
それをいま実感した。

「暇…だけど?何」

「今あんたん家の前なわけ。暇ならさっさと出てきてくれませーん?んじゃ。プツップープー」

怖い。

勝。

助けて…