大富豪

しかしそこには、数名の警察官が待ち構えていた。
「お前だな、4年前から窃盗、暴行を繰り返していた組の頭は!」
そんなわけないだろ!俺は事情を話そうとした。しかし…
「顔写真だってあるんだよ!」
警察官が持つ紙には、俺の顔が写っていた。すぐに分かった。闇金に金を借りる際に撮った写真だ。俺は絶望した。もう無理だ…

取り押さえられた俺は、ポケットに何か堅いものが入っていることに気が付いた。警察官はそれを取り上げ、叫んだ。
「拳銃だ!拳銃を持っているぞ!」

入れられたんだ…。前からじゃない。『たった今』、この警官の手で。


そうして、俺は連行された。