大富豪

もう出せるカードが殆どない二人に対して、俺にはまだ2がある。
俺は3を出した。すると藤川がまた笑いながら4を出す。残りは1枚…

斉藤も、7を出す。俺は迷った。
ここで下手に出せば、藤川に上がられてしまう。2を出しても、俺のカードは3枚。藤川とは差があった…

だが!ビリにならなければいいんだ。だったらここで邪魔な藤川をのけておいて、斉藤に負けてもらえばいい。
俺は2を出した。

藤川は笑うのを止め、俺を睨む。
だがこれで、こいつはいなくなる。
俺はカードを流し、7を出した。
これに藤川は、にやりと笑い
「あばよ」
そう言ってKを出した。

だがこれで、あいつがパスを宣言すれば、俺の勝利は間違いない。

頼む…パスと、そう宣言してくれ…!