また、神崎先輩がいるかもしれない。 そんな淡い期待が積もっていく。 そしたら、お礼言って…… 美央に言われた通り「お礼に何か奢らせてください」って言わなきゃ。 断られてもいいの。 もう会うことも喋ることもなくなるんだから。 だから今、もし会えたら ちょっとだけ、頑張ってみる。 そして、あっという間に図書室に着いた。 神崎先輩がいますように!! ……ガラッ 「………っ」 恐る恐る開けたドアの向こうには 「ぁ、来てくれた。 こんにちは中川さん。」 そう言って微笑む先輩がいた… .