スッと足を入れると… なんとも言えない感覚。 そのままゆっくりと滑って、リンクを一周した。 「スケートしたことあるんだ? 全然ふらつかないね。」 「中学生のときは、よく滑ってましたからね。 あのときは善樹と……」 ……ぁ。 先輩といるのに、善樹の話はよくないよね? 「せ、先輩も慣れてるみたいですけど…」 「あはは、そう見える? 俺は……前に二回くらいしただけかな。」 に、二回…… なのにこんなに優雅に滑れるのか。 ……センスというか、才能というか、いろんなものが優れすぎだよ… .