あたしが首を傾げると、前の空いていた椅子に座った。 「お前を会長に預けたとき、めっちゃ顔が赤かっただろ?」 「え?」 そうだったの? 自分のことで精一杯でわからなかった。 「それに、瞳が潤んでたからな。きっと恥ずかしいときとか照れてるときは瞳が潤むっぽいし。」 思い出したようにプッと笑う瀬那くん。 …黒い羽が見える。 「な、なんでそんなことわかるの?」 「ぁ?昨日、お前たちのことが気になったから会長に直接聞きにいったんだよ。 『あの後どうなったんですかぁ?』ってな。」 .