フッと微笑んで、あたしの心を捕えてしまった先輩。 ……また、来てくれるんですか? 「じゃ、またね。 俺はまだ帰れないから送っていけないけど…… 気を付けてね?」 「は、はい!!! 先輩も…気を付けてくださいね?」 あたしの“気を付けて”の意味をわかってくれたように 先輩はニコッと笑ってから、下駄箱を後にした。 ……ふあぁ… ヤバいヤバいヤバい。 あたし、先輩の大切な本に触ってしまってます。 頭、撫でられてしまいました。 「っっ!!!///」 思い出しただけで、顔が熱くなる。 .