秘密事は図書室で~甘い会長の罠~



先輩は「よかった。」と甘く囁いて、細道を進んでいった。


時折流れてくる心地よい風と、温かい先輩の背中にうとうとしてしまう。



もうすぐ家に着いてしまう。

最初は恥ずかしかったおんぶも、なんだか落ち着いてしまう。


いゃ、落ち着くというか……

先輩を独り占め出来てるみたいで嬉しいの。



「ぁ、先輩…ここです。」


「ここ?思ったより早かったね。…あれ、俺だけ?」



ふざけたようにそう言って、玄関の前に優しく下ろしてくれた。


あたしも、すごく早く感じました。

そう言おうとしたのに、先輩は手を伸ばしてあたしの頭を撫でた。




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