あたしの苦手な人たち。 まぁ、関わることもないけど。 「……ぁ…」 「ねぇ…ぁれ…」 ボソボソと話す声が聞こえる。 …いつもはもっと大きな声で喋るのに。 ちょっと気になってそっちを向くと、バチッと目が合った。 ………ばっちり。 「…ねぇ、中川さん。」 「え…」 暗い茶色に染まった長い髪をなびかせて、あたしの席に近づいてくる。 違うクラスの子… ……あたしに、用? 「アンタ、文化祭で先輩からお好み焼き作ってもらったヤツ?」 「………ぇ…」 その子の言葉に ドクンと心臓が跳ねた。 .