図書室を出るとき、一瞬だけ見えた先輩の表情 唇は噛み締めたように結んで 瞳は、なぜか切なそうな雰囲気で あたしが悪いんだ って 痛感させられた。 「なんでっ…」 なんで、そんな顔をするんですか? あたしのこと 何とも思っていないなら もっと、突き放してよ。 優しい瞳を向けないでよ。 「っう…」 また流れ始めた涙。 頬を伝って、ブレザーの袖に染み込む。 走りながら泣くなんて… バカみたい。 せっかくの文化祭なのに、悲しいことが多過ぎる。 .