秘密事は図書室で~甘い会長の罠~



いつものように

甘く、少し低い声が、脳に響いた。




「なんで、誤魔化す必要がある?」


「……え?」




なんで?

それは…


振り返ると、先輩はすぐ後ろにいて

心臓がドクンと跳ね上がった。




「それは…先輩に迷惑がかかりますから…」


「俺…そんなこと言った覚えはないんだけど?
迷惑?なにが?」


「ぇっ…」



今日の先輩…なんか違う。

今までより口調が強く感じる。



あたしは、先輩を見たまま固まった。



……何も言えない。


確かに、直接「迷惑だ」とは言われてないけど


でも

でも………




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