副会長からもらったオレンジジュースを、有り難く飲んでいると
「今日はもう終わりにするか。
アイツには俺が言っとくから、帰っていい。」
「……ぁ…」
アイツ って、神崎先輩のことだ。
図書室に戻ってくる って言ってたもんね。
……でも、やっぱり戻って来なかったな。
仕方ないよ。
生徒会長だから、忙しいんだ。
「じゃぁ…お言葉に甘えて。
さようなら…」
軽くお辞儀をしてから、図書室を後にする。
副会長は相変わらず怖い顔をしているし……
カバンから眼鏡を出してかけると、振り返ることなく下駄箱まで歩いた。
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