秘密事は図書室で~甘い会長の罠~



なんで

そんな悲しそうな声なんですか


不安そうなんですか


焦ってるんですか



先輩はいつも余裕そうで、冷静で…

なんとなく壁があったように思えたのに。





「せ、んぱ……」


『2時前に、絶対おいで。
ちゃんとクッキー持ってきて。

……いいね?』


「ぁ、あのっ…」




そんなに念を押したりしなくても、あたしは先輩のところに行くのに。

クッキーだっていくらでも持って行くのに。




『来るまで待ってるよ。

……早く、おいで。』


「っ……」



先輩はそう言って、電話を切った。




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