秘密事は図書室で~甘い会長の罠~



歩いていた足をとめてしまう。


階段の踊り場で立ち止まったあたしを振り返って、先輩はニコッと笑った。





「俺も好きなんだ。
チョコとオレンジの組み合わせ。」


「っあ……」




な、なんだぁ。びっくりしたぁ…



先輩のよく響く低く甘い声が、脳に直接届いてくるみたい。


階段に響き渡って、静かに余韻を残して消えていくの……




てゆうか、告白だと勘違いするなんて…バカみたい。

有り得ないのに。




「なんか……オレンジって、中川さんと似てない?」


「…え??」



あたしが、オレンジに似てる?




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