さっきからずっと微笑む先輩に、あたしはコクコクと小さく頷いた。 たぶん、相談はしない。 ましてや告白なんて、絶対しない。 絶対に出来ない。 「ぁ、あたし…もう行きます。クッキー焼く係なんで… 早く戻らないと。」 「ぁ、そうだよね。 偉そうなこと言ってごめんね? でも、本当にそう思ってるから。相談も、話も、してほしいんだ。」 「……はい、ありがとうございます。」 最後にポンッと頭を撫でてから、離れてしまった温かい手のひら。 軽くなった感覚に、寂しく感じてしまう。 .