秘密事は図書室で~甘い会長の罠~



さっきからずっと微笑む先輩に、あたしはコクコクと小さく頷いた。


たぶん、相談はしない。

ましてや告白なんて、絶対しない。


絶対に出来ない。




「ぁ、あたし…もう行きます。クッキー焼く係なんで…

早く戻らないと。」


「ぁ、そうだよね。
偉そうなこと言ってごめんね?

でも、本当にそう思ってるから。相談も、話も、してほしいんだ。」


「……はい、ありがとうございます。」



最後にポンッと頭を撫でてから、離れてしまった温かい手のひら。


軽くなった感覚に、寂しく感じてしまう。




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