先輩は「うっ」と小さく呟いたあと、あたしに向かって微笑んだ。 「ごめんね、中川さん。紳がケチだから… やってもらえるかな?」 「っは、はい!!!」 さっそく先輩の血まみれの手をとり、水道で洗い流す。 「はぁ、誰がケチだよ。 …俺、先に行ってるゎ。 弥斗のことよろしくな…… …中川、清嘉。」 「……え…」 そう言ったあと、颯爽と保健室を出て行った。 副会長があたしの名前を呼んだなんて…初めてじゃない!? ………てゆうか 二人きり…?? .