天然なのか、狙ってやってるのか…どんどん注目される。 鋭い視線を向けてくる人の中に、下屋敷先輩もいた。 静まり返った調理室には 麻美の言葉だけが響いてて…… みんなの視線が、あたしが神崎先輩といるのが許せない って 釣り合わない って そう訴えられてるみたいで 怖くて 辛くて 焼き上がったクッキーを持って、教室に走った。 「っ……」 逃げたの あたしは、みんなの視線から 先輩の存在から 逃げてしまった……… 弱虫でちっぽけなあたしは、泣くことすら出来ない。 .