声が出ない。 だって だってだって 「な……なんで先輩がっ… いたっ…」 あたしは先輩と一緒に、床に倒れ込んでいた。 先輩が下敷きになってくれたんだ…… さっきの女の子たちは、もういなかった。 「大丈夫じゃないみたいだね? …さっきの子たちにやられたの?」 先輩は優しいのに、ちょっとだけ息を飲むような瞳をしている。 ドクドクと、心臓が鳴る。 「…清嘉!!!大丈夫かよ? 保健室に……」 瀬那くんが駆け寄って来て、あたしの腕を掴んだ。 心配そうな顔してる。 .