「ぁ、ありがとうございます。
スミマセン、持ってもらっちゃって……」
先輩からペンキを受け取る。
ぅ、やっぱり重い。
「じゃぁ先輩、ホントにありがとうございました。」
「ぅん。準備頑張って。」
先輩はにっこり笑って
ヒラヒラと手を振ってくれた。
あたしも周りを気にしながら微笑み返した。
……先輩と、また話せた。
そんな小さなことがすごく嬉しくて、ニヤニヤしながら教室に入った。
「あっ、ありがとう清嘉!!
……あれ、どうしたの?」
「別にっ♪」
美央が不思議そうに見てきたけど、誤魔化した。
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