秘密事は図書室で~甘い会長の罠~



あたしに影響が出ることより、会長が変な目で見られるかもしれないことがイヤだった。


俯きかけていた視線を上げると、優しい瞳をした先輩がいて

余計に苦しくなる。




あたし……

先輩といちゃダメだ。




先輩の話を聞くたびに、あたしには釣り合わないって思う。


あたしが非難されるたびに、先輩のそばにいたらダメだと感じる。



影は影

あたしは暗いまま。



いくら光で照らしても

影があることに変わりはない。





『二学期も気を抜かずに頑張りましょう。これで終わります。』




軽くお辞儀して、たくさんの拍手の中壇上を下りる先輩を

あたしはただ見つめることしか出来ない……




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