先輩はあたしの返事にニコッと笑うと、おじさんに言った。 「半分だけ、持って帰ります。」 「ぁ……」 8匹のうち4匹を袋に入れてもらったみたい。 先輩はそれを受け取ると、あたしに差し出した。 「中川さん、飼える?」 「は、はぃ…」 「よかった。じゃぁ、あげる。」 先輩は満足そうに、無邪気な笑顔を向けている。 先輩の金魚… あたしが飼っていいんですか? 「いいんですか?」 「うん。 中川さん、他になんか飼ってるの?」 金魚すくいの屋台から歩いて、お喋り。 .