さっきからじろじろ見られてるのに、気にした様子のない先輩。
やっぱり慣れてるのかな。
つくづく、先輩とは世界が違うと思う。
あたしなんかといて、楽しいのかなって疑問だし…
「中川さん…?」
「っ!!ご、ごめんなさい。
ボーッとしてました…」
やだ。先輩といるのに考え事してたなんて。
先輩は不思議そうにあたしを見てる。
その顔すら、カッコよすぎて戸惑ってしまいます。
気が付くと、綿飴屋さんの前まで来ていた。
「スミマセン。綿飴一つ。」
「はいよっ。」
あたしは財布を出して、元気なおじさんにそう言った。
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