すると…… ピッ 『もしもし、中川さん?』 少し低くて、それでいてよく響く綺麗な声。 つい返事も忘れて聞き入ってしまった。 「っ……ぁ、こんにちは!!! いきなりスミマセンっ…」 『うぅん、大丈夫。 なんかあった?』 ぅっ……いきなり… チラッと美央を見ると、ニヤニヤしてこっちを見ていた。 た、助けてよっっ!!!!泣 『中川さん?』 言わなきゃっ!! 少しだけでも、前に進むんだ。 「あの……っ 今度の日曜日にあるお祭り…一緒に行ってもらえませんか?」 緊張からか、声が震えた。 .