「ぁ、お待たせーっ。 早いね。」 「まぁな。じゃ、行くか!!」 駅に行くと、すでに善樹が待っていた。 黒いチェックのシャツが似合ってる… あたしなんか適当な格好なのに。 善樹も、まぁ… 普通な顔をしてる。 それでもきっと、あたしと善樹は不釣り合い。 ……だったら先輩とは どれだけ釣り合ってないんだろう。 「キヨー?どうしたボーッとして。具合悪い?」 「ぁ、ううん。大丈夫。」 善樹は、あたしのことを“キヨ”と呼ぶ。 それはあたしたちが出会った日から変わってない。 .