「いいさ。わかってる。」

俺は誰もいない室内で呟く。

「人は退屈だ。俺も他人も。生きていても、幸せに溺れ、何もなそうとしない。」


「………。そうだろ。一樹(かずき)。」

俺は死んだ双子の弟に言葉を向ける。


「聞こえねぇか……。」


俺は暗闇の中、眠りにつく。