私のワガママなの



この気持ちを結人に気付いて欲しいの



いくら時間がかかっても構わないから



結人にちゃんと幸せになって欲しいから



だから



恋人としては、バイバイするの



結人を抱きしめながら一筋涙を流すと、



「傍に………いる?」




子供のような瞳をして私を見た



黙って頷いて



もう一度結人を抱きしめた



何度も抱かれた結人の体を抱きしめたのは、この時が初めてだったかもしれない



先輩と呼ばなくなった高校1年の冬



もうすぐ桜の季節が近い



そんな季節だった