「・・・ミリア・・・なぜお前がカレンを・・・」
ディクスの口からカレンという言葉が出たとき、ミリアは胸が痛んだ。
「・・・・カレン様はディクス様の好きな方・・・・・・私は道具です・・・・道具にドレスなど贈らないでください・・・・」
「・・・・・・」
無言のディクス。
ディクス様にとって私は道具以外の何でもない。
「私なんか・・・・所詮道具・・・道具の私なんか・・・」
ポタポタと床に落ちる涙。
「・・・私はカレン様じゃありません・・・・私はミリアです・・・・」
「・・・」
「カレン様と私を重ねている部分があったら・・・重ねないでください・・・・道具とカレン様を同じにしたら・・・・カレン様に失礼です・・・」


