しかし、グラリと視界が揺れてベッドに倒れこむミリア。
・・・・・・。
ディクス様は・・・・。
頭がボーとする。
・・・いない・・・。
ディクス様も・・・誰もいない・・・。
ミリアの目から涙が零れた。
窓の外からは強い雨の音。
雷も落ちる。
・・・・怖い・・・・。
身体の痛みはないのに、身体が動かない。
視界もグラグラと揺れている。
寒い・・・・。
身体が異常に震える。
・・・・寒い・・・・。
カタカタと唇が震え出す。
「ミリア!」
勢いよく部屋のドアが開くとディクスが見えた。
「ディクス様・・・・」
もう一度、身体を起こそうとするがミリアはまた倒れこんでしまった。


