「酷いよ!ディクス!!置いてくなんて!!」
トイが帰ってきた。
ディクスより位の低いトイは挨拶回りが長いのだ。
ディクスはフンと鼻で笑う。
「トイなどに付き合うか。ミリアと俺は帰る。」
ミリアを抱き上げて立ち上がるディクス。
「ぇぇ!!はやいよ!!」
「ここは居心地が悪い。」
ディクスはトイにそう言って広間を出た。
外に出ると息が白くなる。
ミリアはディクスに抱えられて屋敷に帰った。
ミリアを抱っこしたまま自室に入るディクス。
ミリアをベッドに座らせた。
「ディクス様?シャワーは浴びないのですか?」
「俺が浴びている間にミリアに寝られるのは困るからな」


