ミリアはディクスを見た。
「どうした、前を見ていないと前のようになるぞ」
「ぁ・・・はい。」
少し震えた声にディクスはピクリと反応した。
「ミリア?どうした?何か怖いか?」
「・・・みんな・・・見ているから・・・怖くて・・・・」
ミリアがそう言うとディクスは辺りの妖魔を見回す。
「大丈夫だ。ミリアからは俺の香りもする。余程狂った奴以外はミリアをもう襲わない」
「・・・・はい」
ミリアは少し胸を撫で下ろした。
少しして、ディクスと一緒に一軒の店に入った。
「ディクス様いらっしゃいませ」
にこやかに笑う店のスタッフ。
スタッフはミリアを見た。


