「ディ・・・クス・・・様・・・・、」
掠れた小さなか細い声で、ミリアは聞いた。
「・・・・ディクス様・・・・は・・・最初・・から・・・・私など・・・・・想って・・・・いなかったのですね・・・・」
あまりにも悲しい、悲痛なミリアの言葉。
ディクスは無視して窓の外にミリアを投げ捨てた。
「・・・・ぃゃぁぁ・・・・!!」
ミリアはたちまち妖魔達にうめつくされた。
ディクスは、冷たい目で妖魔に埋もれるミリアを見た。
ミリアは、身を裂くような痛みでもう意識はほとんどない。
「・・・・・た・・・・・す・・・けて・・・・」
今にも消えそうな声。
前のようにディクスが、助けてくれるはずもないのに、ミリアの口は動いた。


