「俺は、お前自身などどうでもいいのだ。言わない気なら、外に捨てるぞ。」
冷静なディクスの冷たい言葉。
ミリアの目から涙が溢れ出た。
お前自身などどうでもいいこと・・・・。
悲しかった。
美しいミリアの瞳は、悲しみで揺れていた。
冷淡なディクスには、ミリアの涙の意味などわからない。
ディクスが壁に手をやると大きな窓とテラスが出来た。
そこには、多くの妖魔がミリアを見ていた。
「お前など、喰われてしまえばいい。俺に隠しごとなど、許さん。」
無理矢理腕を引っ張り窓に連れていくディクス。
ミリアは、恐怖で声もでない。
窓に手をかけるディクス。
ミリアはもう死ぬんだと諦めていた。


